28 Mar 2016
以前、更年期症状と間違いやすい病気をご紹介しましたが、
今回はその中でも「甲状腺機能低下症」についてご紹介します。
肌の乾燥、疲労感、冷え症、ひどい眠気、むくみなど更年期にはよくある症状です。
それで更年期症状だと思って、婦人科で治療を受けていても、
ほとんど改善しないときは、甲状腺ホルモンの分泌が減少する「甲状腺機能低下症」の疑いもあります。
ところで「甲状腺機能低下症」ってご存知でしたか??
スポンサーリンク
スポンサーリンク
甲状腺ホルモンの働き
女性ホルモンと並んで、更年期世代の女性が覚えておきたいのが「甲状腺ホルモン」。
甲状腺ホルモンは、体の新陳代謝を盛んにするホルモンで、甲状腺とは、そのホルモンをつくる臓器、
そして甲状腺は、ちょうどのどぼとけのすぐ下あたりに蝶が羽を広げたときのような形をしています。
甲状腺ホルモンは生きていくうえで必要なもので甲状腺ホルモンがなくなると1~2ヵ月程しか
生きることができないといわれているそうです。
なのに健康診断などでは、甲状腺に関する検査があまり無いので、
異常があったとしても軽症であれば、見逃しやすいようです。
でも甲状腺の病気は意外に多く、女性では30~60人に1人の割合だそう。
さらに40歳を過ぎると甲状腺の機能が衰え、甲状腺疾患の中でも
「甲状腺機能低下症」が増えてくるそうです。
甲状腺機能低下症とは
甲状腺機能低下症は、甲状腺の機能が衰えてしまって
甲状腺の分泌が減少する病気で、
代謝が悪くなることで心身に影響が出てきてしまいます。
甲状腺機能低下症の8割以上は免疫が原因で
慢性の炎症を引き起こしている「橋本病」といわれるもので、
甲状腺を異物とみなして攻撃してしまうため
徐々に甲状腺が破壊されて機能が低下してしまいます。
□首のあたりやまぶたがむくんだり腫れている
□食事の量は増えていないのに体重が増えている
□無気力で意欲がわかない
□汗をかかない、肌が乾燥する
□便秘になる
□常に眠気におそわれる
□物忘れ、思考力の低下
□声がかすれる
□動作が鈍い
上記のような症状がなかなか改善しない人は、甲状腺機能低下症の可能性もあります。
でも、首のあたりがむくんだり腫れたりする以外の症状は、
更年期世代ではよく見られる症状だから、病気からくる症状だなんてなかなか思いませんよね^^;
ただ最初に書いたように、婦人科で更年期の治療を長期間しているのにもかかわらず、
更年期症状が改善しないという場合は、ちょっと疑ってみてもいいのかもしれません。
甲状腺機能低下症は、血液検査ですぐに判明しますし、内科や婦人科でも検査できるようです。
ただし、甲状腺専門医でないと見過ごしやすい病気のため、自分から申し出たほうがよさそうです。
甲状腺機能低下症は、全身の新陳代謝が悪くなるため上記以外でもさまざまな症状がでますが、
他の病気と見分けがつきにくく、特有な症状というのがないんです。
そのため、甲状腺の異常を疑うことはほとんどなく、
ドクターショッピングを繰り返すケースも多いそうです。
おわりに
甲状腺機能低下症であらわれる症状は、
本当に更年期特有の症状と重なるところが多いことにびっくりしました。
でも私も更年期症状がつらかったとき、ただの一瞬も
「甲状腺に疾患があるかも?!」なんて頭をよぎったことはなかったです^^;
そのくらい馴染みのない病気ですよね。
そしてこの甲状腺機能低下症は、その人に合った量の甲状腺ホルモンを補う治療をすることで
症状は徐々に改善するようですし、副作用もほぼなく心配し過ぎる必要はなさそうです^^
スポンサーリンク