16 Apr 2016
HRTは更年期の症状を改善するのに即効性もあり、とても効果的な治療法です。
でも女性ホルモンを補充するとなると、
「本当に大丈夫なんだろうか?」
と、不安に感じてるのも当然ですよね。
前回は、更年期障害治療の「HRT(ホルモン補充療法)」についての
Q&Aをメノポーズを考える会の著書からピックアップしてご紹介しました。
これで安心!更年期障害治療HRTに対する不安解消Q&Aの記事
今回は、このHRTの治療法に副作用はあるのか、あるのならどんなことが考えられるのかを
これもメノポーズを考える会の著書からQ&A方式でご紹介していきます。
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HRTで考えられる副作用とは
■HRTを始めたら出血してしまった!
A) HRTの副作用の訴えで最も多いのが性器出血に関するものです。
これは、女性ホルモン本来の働きによるものなので仕方ないことです。
出血の様子は、HRTの投薬方法によっても違っており、
閉経後5年以内では出血に抵抗感のないときは、
黄体ホルモンを周期的に飲んで周期的に出血を起こす方法もあります。
またエストロゲンと黄体ホルモンを両方とも連続投与する方法では、3~6か月の間は
不正出血がみられることもありますが、その後はほとんどなくなり、
1年をすぎると7割以上の人でまったく出血がみられなくなります。
■HRTを始めたらいの調子が悪く吐き気がする!
A) 胃の調子が悪くなるなどのほか、胸の張り、下腹部の張りやむくみが
みられることもあります。
こうした副作用の多くは最初のうちだけで、様子を見るうちに消えることがほとんどです。
気になるときは医師に相談すれば、薬の量や回数を調節することで
不快な作用をなくすことも可能です。
■HRTをおこなっていると子宮筋腫が育ってしまった!
A) HRTをおこなったとき、子宮筋腫が刺激されて大きくなったり
痛くなることがあります。
しかし筋腫があっても、これを刺激しないようにエストロゲンの量を1/2に減らしたり、
作用の弱いエストリオールに変えてHRTを続けることは可能です。
また、漢方薬と弱いHRTとの併用という方法もあります。
■乳房線維腫があり、HRTの貼り薬をしたら乳房に痛みが出てしまった!
A) 子宮筋腫のときと同じように、乳房に刺激を与えないようHRTを減量することを
考えましょう。
2日に1枚貼っていたものを3日に1枚にするとか、
作用の弱いエストリオールにするといったようにすることです。
また、乳腺が貼らないためには、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
という漢方薬を併用する方法があり、乳腺の張りを抑えつつHRTを行うことも可能です。
おわりに
治療というものは、どんなものでも多かれ少なかれ、
もろ刃の剣というのか、副作用というリスクはつきものですね。
行った病院で医師の診療に疑問を持ってしまったらすぐにHRTをやめる前に、
セカンドオピニオンなどを利用して納得のいくアドバイスを受けることで、
更年期症状が楽になる道がみつかるかもしれません。
自分自身の今の更年期症状のつらさを改善するための効果と
副作用のリスクや副作用を最小限に抑えるための方法を
きちんと相談できる婦人科外来の先生を出会えることが一番大切なのかもしれませんね。
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