20 Mar 2016
昨日のブログで更年期症状には
「HRT」と「漢方」がメインの治療法だという記事を書きました。
更年期障害の2大治療法の効果的な症状と欠点の記事>>
婦人科に行けば更年期の診察を受けれることは知っていても、
「HRT」という治療法がどんなものかを知っている人はまだまだ少ないのではないでしょうか。
実は、私も自分自身が更年期障害でつらい時期、
HRTという治療法があるいうことはなんとなく知っていましたが、
『ホルモン治療』というのがなんだか怖いイメージがあって、深く知ろうともしませんでした。
でも、きちんと知識を持っていれば、自分に合う治療法なのか、
試してみる価値がありそうかなどの判断もできますし、
更年期症状のつらい期間が短くなったり、症状が軽くて済むかもしれませんよね。
今日は「HRT」について、昨日の内容よりも、もう少し詳しく調べたものをご紹介します。
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HRT(ホルモン補充療法)の治療について
■HRTとは
HRTとは、ひとことで言うと、
閉経前後に激減してしまった女性ホルモンを補充する治療法。
エストロゲンを補充することで、
自律神経のバランスが整ってくるので
自律神経失調のためにおこっていた症状が軽くなります。
■治療のおおまかな流れ
①問診
症状や既往症などの確認
②事前の検査
子宮や卵巣などを内診、超音波検査などでチェック
③がん検査
子宮がん、乳がんの検査
※発症に女性ホルモンが影響するとされているため
④血液検査・骨量の検査
女性ホルモン値をはじめとする健康診断でおこなうような内容の血液検査
■治療の種類
・飲むタイプ
錠剤の飲み薬
・貼るタイプ
女性ホルモンが含まれた小さなパッチを下腹部などに貼る。
皮膚から直接血液中に吸収されるので、胃腸や肝臓が弱い人向き。
・塗るタイプ
女性ホルモンがジェルに含まれているもの。
貼るタイプと同じで、皮膚から直接血液中に吸収されるため、
胃腸や肝臓が弱い人向き。
貼るタイプより肌にやさしいので、皮膚が弱い人にも適している。
■HRTのメリット
血管運動系の不調に効果的。
・骨量の減少を抑えて骨粗鬆症の予防効果がある。
・皮膚や粘膜の乾燥や委縮を抑え、性交痛をやわらげ尿漏れを防ぐ。
・うつ気分や記憶力の減退を抑える。
・肌が若々しくなる。
・総コレステロール値を下げる。
・大腸がんの危険性が下がる。
女性ホルモンを補充することで、更年期症状だけではなく、
ホルモンが減少による病気のリスクを減らすこともできるんですね。
■HRTのデメリットとリスク
・特に治療の初めでは、月経前の症状のような
乳房の張りやお腹の張り、むくみなどが起きることがある
・子宮筋腫、子宮内膜症、乳腺症があるときは悪化の可能性がある。
・血栓ができやすくなる
・乳がんの発生率が高まるというデータがある
・胆石ができやすい
・眠気が起きることがある
・偏頭痛が起きることがある
デメリットやリスクを知ったうえでHRTを治療をすると、不快な症状が出ても
むやみに心配や不安になることなく受け入れることもできますね。
■HRTが向かない人
下記の病歴や症状がある人は、原則としてHRTを受けることができません。
・乳がん、子宮体がん
・血栓塞栓症、血栓性静脈炎
・心筋梗塞、脳梗塞
・重度の肝障害
・原因不明の不正性器出血
ぜひ一度きちんと、医師と相談してみてください。
おわりに
特にホットフラッシュの症状に悩んでいる人にはとっても効果的な治療法ですね。
さらに、更年期の症状を抑えるだけでなく、
骨密度が低下している人が骨粗鬆症の予防の意味でもHRTをする人もいるようです。
またHRTへの感受性は人それぞれなので、同じ量でも体に合う人とそうでない人がいます。
「すごい眠気におそわれる。」
「胸が張って痛いくらい。」など、
小さなことでも医師と相談することで身体への負担を減らすような調整もしてくれるようです。
折り返し地点、後半の人生を支えてくれる自分の大切な
たった一つの身体のことだからこそ、遠慮せずに医師に伝えることは大切なことですね。
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