14 May 2016
更年期以降、女性は女性ホルモンのエストロゲンが減るために
骨が弱くなり、転んだだけで骨折したり、いつのまにか身長が縮んだりと、
骨粗鬆症のリスクがグンと高まりますね。
60代女性の約5割が骨粗鬆症になっているとも言われており、
70歳以上になると10人のうち7人がなっていると言われています。
だから、50代のうちから対策はとても重要になってきます。
骨粗鬆症予防にはフラミンゴ体操などのエクササイズも大切ですが、
治療や予防には、やはり食生活も重要です。
「骨を丈夫にする=カルシウム」というイメージがあると思いますが、
カルシウムだけではダメなんです。
とくに骨粗鬆症予防に必要な栄養素は、
カルシウム、ビタミンD、ビタミンK、コラーゲン
の4つです。
では、それぞれの栄養素の働きを見てみましょう。
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骨を強くする4大栄養素
■カルシウム
カルシウムは、骨を鉄筋の家に例えると、コンクリートの部分にあたります。
だから、とっても骨にとって重要な栄養なんですね。
それに、カルシウムは健康な骨をつくる働きをするだけでなく、
心臓や筋肉、神経伝達の働きを円滑にしたり、
ホルモン分泌の調整など生理機能を調節するためにもとても重要なんです。
だから血液中のカルシウムが不足すると、骨を壊してそのカルシウムを使います。
ある意味、骨はイザというときのためのカルシウムの貯蔵庫のようでもありますね。
つまり、カルシウム不足になると、体の機能を守るために
骨からカルシウムが取られてしまうため、骨がだんだんと弱くなってしまいます。
・カルシウムが多く含まれる食材
牛乳、チーズなどの乳製品
豆腐、納豆などの大豆製品
骨ごと食べられる干しエビ、わかさぎなどの小魚
小松菜、シソ、バジルなどの野菜
特にビタミンDも一緒に摂れる小魚や
ビタミンKも含まれる小松菜や納豆などはおすすめ食材ですね。
1日にカルシウムを摂る目標は、700~800mgです。
■ビタミンD
ビタミンDは、カルシウムが小腸から吸収されるのを助け、骨や歯への沈着を助けます。
そして血中のカルシウム濃度を一定に保つ働きもあります。
ビタミンDの日本人の摂取量は、足りない人がほとんど。
だから食事からなら摂りすぎの心配などなく、どんどん摂ることが大切です。
そしてビタミンDは、脂溶性なので
油と一緒に摂るとより吸収が良くなります。
・ビタミンDが多く含まれる食材
鮭、サンマ、ひらめなどの魚類
きくらげ
1日のビタミンDの栄養所要量は、2.5μgですが、
骨粗鬆症対策のためには、10~20μg必要とも言われています。
また骨を丈夫にする観点からすると、日焼け対策を徹底しすぎるのも考えものです。
ビタミンDは、紫外線を浴びることで皮膚でもつくられるからです。
美容的なことを考えるととても勇気がいりますが、
食事だけでビタミンDをすべてまかなうのは難しいようなので、骨粗鬆症予防のためには
1日に15~30分程度、UVケアなしで日光を浴びることがいいようです。
■ビタミンK
ビタミンKは、骨の形成に重要で、カルシウムが骨に沈着するときに必要な
たんぱく質の合成を高めます。
骨を強くするには骨量と骨の質が大切ですが、ビタミンKは骨の質づくりに欠かせない
栄養素です。
実際、脚の付け根の大腿骨付近の骨折がある高齢女性の多くは、
ビタミンKが不足しているそうです。
・ビタミンKが多く含まれる食材
1日のビタミンKの栄養所要量は、骨粗鬆症対策のためには、250~300μg必要です。
納豆なら、1パックで1日に必要な量を摂れます。
ビタミンKは単独で摂ってもあまり意味はなく、カルシウムと一緒に取ることで
骨折のリスクが減るようです。
■コラーゲン
カルシウムの説明時に、骨を鉄筋の家に例えるとカルシウムはコンクリートの役目をする
と書きましたが、コラーゲンは、鉄筋の部分にあたり、骨の骨組をつくります。
コラーゲンでしっかりとした骨組をつくり、そこにカルシウムのコンクリートで固めることで、
質のいい丈夫な骨ができあがるんですね。
・コラーゲンが多く含まれる食材
コラーゲンには公的な機関での摂取目安量はありませんが、
骨粗鬆症対策には、1日あたり7~10g摂るのがよさそうです。
ただコラーゲンが豊富な食材は、カロリーが高いものも多いです。
カロリーを気にしている人は、一度にたくさん食べるではなく、
食事ごとにコラーゲンを摂るようにしたほうがいいかもしれません。
おわりに
骨粗鬆症予防のための食材を効率よく摂るには、和食が効果的な感じがしますね。
そして、骨づくりは1日ではできません。
だから毎日の食事とエクササイズの積み重ねがあるからこそ、
骨の質や強度をキープまたは高めて、骨粗鬆症を遠ざけることにつながるんですね。
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